マーガオとは?
マーガオ(馬告)
赤道ベルト地帯 この辺をうろうろとしている。
このエリアにはどうしても日本の気候風土では育てる事ができない「おいしくて不思議な力を持つ」作物が育まれている。
「バナナベルト」は南緯30°から北緯30°の間で栽培されているバナナの生産地帯のことで、「コーヒーベルト」とは赤道を挟んで、北緯25度・南緯25度の範囲のこと。そして、北緯20度から南緯20度までを「カカオベルト」と呼ばれている。
ここで紹介する「馬告(マーガオ)」というスパイス。宮崎から南へ飛行機で二時間弱で着いてしまう台湾の東海岸沿いの山脈に生育している北緯23.5度。日本南九州から 一番近いベルト地帯で収穫する事ができるレアなスパイスだ。
収穫時期は緑の実の中に赤い実が出て来た頃 7月中旬頃、取れた緑の実はすぐに手で枝からほぐされるが、みるみるうちに黒くなっていき、村の青年はその滋養の力からもブラックキングコングと呼ぶ。保存や輸送方法はドライにしたりいろいろとをさぐってきたが、香りや味覚のパンチ力を保つ為に「生」での利用にこだわり、塩漬け冷凍保存でおさまった。
台湾の東部 の原住民タロコ族の末裔でもある生産者 チャンママはこの村で10人残る 馬告マーガオ スパイスを守る1人であり、内3人は親族でもあるが、生産者はみな高齢者となって若者は村を出て仕事をするようになり、日本と同じように後継者問題ものこる。
この馬告(マーガオ)はどこにでも育つわけでもない特別なスパイスでもあり、ある程度の標高が必要であり日中は日が差し込み午後には霧も立ち込める地域のみで育つ。小さく細い筍(チェンツー)が取れる山でコンパニオンプランツとして共生している事もわかった。平地では実が付かず、斜面のあるところで育つ為に収穫もしづらい。
芽が出てから2年で収穫できるようになり3年目で枯れてしまう為に収量はそう多くはない。
タロコ族など原住民は主に狩猟した猪肉など美味しく食べるようにマーガオを腸詰めにしたりジビエ肉と合わせていた。胡椒や山椒のように舌をしびれさせ、ほんの少量、一粒二粒だけでその合わせる素材の特徴を最大限引き出す。動物性の食材だけでなくあらゆる素材とのマリアージュが楽しめる。
以前から取り扱っているエクアドル産チョコレート(オーガニックカカオアリバナショナル種)の新たなフレーバーとしてさがしあてた マーガオ(馬告)、このスパイスに出会ってから3年が経つが、和食 中華 イタリアン フレンチ BAR カフェ スイーツ と、このスパイスの多様な利用範囲により、食の生産者 料理人 地域との縁が広がっている。
現在、鹿児島県の西海岸、自然豊かな雑木林地域で狩猟されたイノシシ肉と合わせた無添加ベーコンとソーセージの商品開発もすすんでいる。
みんなのコメント(0件)
ショップスタッフより
マーガオはガナッシュに効かせたチョコも作っているのですが、このコーヒーと組み合わせるアイデアは、サリナス村の工房長ホルヘによるもの。まずはコーヒーの香ばしさ、あとからマーガオのレモングラスに似た香りが効いてきます。その移り変わりがカカオに絶妙なアクセントをもたらします。
2019年12月12日 16:15
※コメントを書くとポイントがもらえます。詳しくはこちら