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プラ製は卒業!再生紙のアップサイクルブランドcrep(クレプ)のピクニックラグ!

2020年7月から、プラスチック製レジ袋の有料化が義務付けられました。そうした脱プラスチックの風潮は、袋やストロー以外のジャンルにも広まりつつあります。例えば、アウトドアや災害時における必需品のレジャーシート。皆さん、プラ製を使っていませんか?「ピクニックラグ」は、再生紙製のレジャーシートで、紙の風合いを活かしたやわらかな使い心地と、自然と調和するデザインが特徴的です。
今回は、アップサイクルブランド「crep(クレプ)」で同商品を展開する山陽製紙株式会社 企画開発部の武田知子様にお話を伺いました。

※アップサイクル:元の素材や製品よりも、さらに高い価値のあるものを生み出すこと crep(クレプ)のピクニックラグ

「crep」とはどのようなブランドですか?

武田 「工業用クレープ紙を用いたアップサイクルブランドです。『自然を楽しむ』や『自然に親しむ』をコンセプトにしています。工業用クレープ紙は通常、電線を巻く際などに使用する紙なので丈夫で水に強く、優れた機能性を持つ素材です。それらの特性を活かして、レジャーシート『ピクニックラグ』を開発しました。弊社のクレープ紙は再生紙製なので、通常のレジャーシートと比べて、プラスチック使用量を約150分の1に抑えることができます。

ブランドの開発経緯については、社内で端材活用のコンペを開いたことが始まりです。そこから生まれた『御座シート』という商品を販売していたのですが、あまり人気がありませんでした。そこで2016年に『おうちキャンプ』というテーマで、家で使えるキッズ用のテントなどの商品を開発し、モニター会に出品したのですが、結果は惨敗で、目前に迫った展示会に出せる商品がなくなってしまいました。しかしこのモニター会を契機にデザイナーさんに協力していただけるようになって、一旦はお蔵入りになった『御座シート』が見直され、デザインや商品名を練り直しました。改良後に改めて展示会に出品したところ好評を博したのがきっかけです。」 可愛いデザインが豊富なcrepピクニックラグ
可愛いデザインが豊富なcrepピクニックラグ

なぜアップサイクルブランドだったのでしょうか。

武田 「単なるリサイクル商品は、どうしても商品の質が下がったというイメージがついてしまいます。ですが、再生するという行動には、いらないものを活用したいという思いがこめられています。ダウンサイクルではなく、より価値のある商品であると伝えたいと思い、アップサイクルブランドとしています。クレープ紙はもともと、包装に使用された後は捨てられていました。しかし、用途を変えることで、繰り返し使えるようになったり、色合いや質感がナチュラルで生活になじむので、ライフスタイルを『ちょっと豊かにする商品』を作ることができると思っています。実際、『アップサイクル』という商品の性質に興味を持っていただいた多くの方に購入していただいています。」

アップサイクル商品として、まずは、アウトドアアイテムであるレジャーシートに注目した理由を教えてください。

武田 「工業用クレープ紙の丈夫で水に強く、軽いという機能がピクニックなどのアウトドアの場面で活躍できるのでは、と考えました。レジャーシートは自然と関わる商品なので、再生紙であることと相性が良いと思いました。今後も『crep』では、自然を楽しめるアウトドアアイテムを中心に展開していきたいと考えています。」

お客様の声を教えてください。

武田 「発売時はおしゃれでかわいいピクニックをイメージした20代から30代の女性がメインでしたが、実際には男性やお子さんのいるご家庭にも多くご購入いただいています。また、SDGsなどの流れの中で、再生紙を使用している点に注目する方が増えていて、素材感とデザインがマッチしているという評判もよくいただきます。」

今後の課題、展望について教えてください。

武田 「ピクニックラグの使用後に、古紙として再生できる仕組みを作りたいと考えています。また、ラミネート加工にプラスチックを少量使用しているので、代替できる自然由来の素材はないか模索しています。
また、『crep』全体の課題としては、プラスチックと比べると丈夫さや防汚性が劣ってしまうことがあげられます。長く使ってもらえるようにしたいので、修理の仕組みを作ったり、再利用の提案をしたりしていきたいと思います。
『crep』は再生紙製のクレープ紙でアップサイクルを行っているので、本来捨てられるはずだったものが何度も形を変えながら私たちの生活を支えてくれています。弊社では、ゴミを減らす、もったいないと感じる、物を大切にするということを通じて、捨てられるものを見つめなおす商品を開発していきたいです。そして、商品の性質、素材、生産背景など含めて、自然と人をつなぐきっかけになりたいと思っています。」

ありがとうございました。

山陽製紙株式会社 武田知子様
山陽製紙株式会社 武田知子様

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コンテンツ協力:一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会

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