面白い!紙の規格のマメ知識
私たちがいつも使っている紙のサイズには決まりがあります。知っていましたか?
Pick up 01ノートやコピー用紙、なぜA4、B5というの?
これから取り上げるのは紙の規格の話です。え?企画ではありません。規格です。
特に、紙のサイズについてお話していきます。
さて、紙のサイズにまつわる謎といえば、まずはこれですよね!
「A判とB判、なぜ二つあるの?」
そう、私たちの身近な紙のサイズといえばおそらく、ノートのサイズとコピー用紙のサイズの
2種類ではないでしょうか。
まずは学生時代おなじみだった勉強用のノートまたはレポート用紙。これらはB5判の大きさです。
そして会社のコピー用紙に必ず入っている紙のサイズはA4です。
ここでふと疑問が生じます。なぜ紙にはAとBがあるのでしょうか?そしてその後に続く
4とか5という数字は、一体なんのことを差すのでしょうか?
よく使う言葉ですが、意外と知っている人は少ないものです。
Pick up 02Aは外国サイズ、Bは日本サイズ
紙は最初、とても大きなサイズで作られます。大きなロールで作られ工場から出てくるのですが、
最終的にはそれを使いやすいサイズに切り刻むことになります。ここで大事になってくるのが
最初に作られる、基準となる紙の大きさです。
A判とB判では、この最初の大きさの規格が違います。A判の方がやや大きく、B判は小さめになります。
A判を考案したのはドイツ人で、ドイツの工業規格となったサイズです。やがてこの紙の大きさは、
産業革命で世界中に広がっていくことになります。
いっぽうB判は、鎖国時代に日本が独自に考案したサイズです。美濃紙という岐阜県で作られた
和紙のサイズで、日本は長いことこの和紙を公用として使っており、海外のサイズと一回り小さいまま
現在まで来ています。
つまりAはワールドワイドなサイズ、Bは日本だけのサイズということです。
当然ながら海外にB判は存在しません。
ちなみに美濃紙は、光沢があり丈夫で美しく、何年も劣化しません。重要文化財にもなっています。
Pick up 03数字が現すのは折りたたんだ回数です
紙は最初、とても大きなサイズで作られると言いましたが、A判とB判に続く後の数字は
この先の工程に関係します。
簡単に言うと、最初に作られた紙の大きさを、0(ゼロ)とした場合、半分に折りたたんだ回数が
その後に続く数字になります。つまりA0の紙を一回折りたたんだらA1サイズ、二回折りたたんだら
A2サイズということです。B5のノートは、B0の紙を五回折ったサイズということですね。
※A0と呼ばれるA判の一番大きな紙のサイズは841×1,189㎝、B0は728×1,030㎝
いかがでしたか?特にB判は日本独自のサイズであるということに驚かれたのではないでしょうか。
紙のサイズという小さな決まりごとにも、歴史の影響が隠れているものなのですね。
by komi