暖かいだけじゃない、ウールのすごさと付き合い方のコツ
秋冬物でおなじみ、暖かいウール素材。改めてそのよさを知るとともに、
きちんとお手入れをして長持ちさせましょう。
Pick up 01秋冬の素材と言えば、ウール
秋になり、すっかりショーウィンドウにも秋冬物が並んでいます。
これから冬支度をはじめるという方は多いのではないでしょうか。
主に秋冬物の衣類といえば、セーターやコートのような暖かいものになります。
その商品タグに「毛」と表示されているものの大半を占め、代表格ともいえるウールは、
私たちにとってとても身近な天然素材です。
ですが、洗濯で縮んでしまったり毛玉を作ってしまったりして、大切な衣類をダメにしてしまった
経験をされている方も多いかも知れません。
そこで、改めてウールの良さを知るとともに、お気に入りの衣類を長持ちさせる
付き合い方をご紹介したいと思います。
Pick up 02衣類だけじゃないウールのすごさ。でもお手入れが面倒…
長所として真っ先に思いつくのはその温かさ。
繊維に空気をたっぷり含むため、保温性が高く暖かいのです。そして、優れた吸湿性と放湿性があり、
着ていてジメジメを感じません。また、水をはじく性質があるので、雨や泥などの水溶性の汚れにも
強いのです。その他、伸縮性が高く、シワになりにくいという特長もあります。
ウール商品にはカラフルなものが多いですが、そこにも理由があります。ウールはどんな染料とも
相性が良いので染めやすいという点があり、色落ちしもにくいのです。
また衣類以外でも、燃えにくい性質を利用して消防服や防火製品等の素材としても使われています。
さらに最近では、ウールに有害化学物質を吸着して安全な物質へと変えるという、空気をきれいにする
作用があることが分かっています。ウールのカーペットやラグが天然の空気清浄機になってしまうのです。
そんな良いところだらけのウールですが、もちろん欠点もあります。
通常の洗濯の仕方では縮んでしまうので、専用の洗剤やクリーニング店でのお手入れが必要になります。
また、素材によっては重みがあったり、かさばるものもあるので保管に場所を取ってしまいます。
さらに毛玉になりやすい・虫に食われやすいという性質もあり、保管にも気を抜けないので、お手入れに
少し手間がかかると面倒に思う方もいるでしょう。
ですが、ウールとの付き合い方のポイントが分かれば、難しいものではありません。
Pick up 03ひと手間がお気に入りを長持ちさせるコツに
大きな悩みである毛玉は、しまう前のひと手間で防ぐことができます。
毛玉は連続着用や繊維の毛先の絡まりによってできてしまいます。毛玉をできにくくするためには、
一日着たら休ませ、しまう前にブラシをかけることがポイントです。
もし毛玉になってしまった場合は、はさみや毛玉取り器を使って丁寧に取り除きます。手でむしり取ってしまうと、
その場所が毛羽立って、また毛玉になってしまうのでおすすめできません。
ウールの衣類には保管にも気をつける点があります。
ウールは汚れと湿気が大敵です。これらは虫食いやカビの原因になるので、しまう前には必ず
クリーニングに出したり洗濯をして清潔にし、その後よく乾燥させることが大切です。
スーツやコートはなるべくハンガーで吊るし、セーター等のたたむものに関しては、詰め込まないように
注意し、防虫剤・乾燥剤をセットにして一緒にしまうことがおすすめです。
少し手間はかかってしまいますが、ちょっとしたひと手間がお気に入りの衣類を長持ちさせる秘訣なのです。
買ったばかりのものも長い間着ているものも、大切に付き合いたいものですね。
by つかけい