心地よい夏の眠りに清涼感あるそば殻まくらのススメ
心地よい睡眠は疲労を取り除き、ストレス緩和のためにも絶対に必要。昔からあるそば殻まくらは
湿度の高い日本の夏にぴったりの一品です。昔の人の使うもの、と思わずぜひ一度試してみましょう。
Pick up 01そもそも「そば殻」って何?
そば殻は、そばの実を粉にする際に出る殻のことです。そば粉を引くには収穫した殻つきの実を
よく乾燥させて、その後で実とそば殻をよりわけます。そば殻は黒っぽい色をしており、お米の
もみ殻と違って硬さがあるので簡単には崩れないのが特徴です。
そばの実は可食部が少なめで、かなりの量のそば殻が出るので、昔はそれを燃料にしたり、
畑の肥料にしたり、家畜の飼料にと色々な用途に活用していました。
そばの収穫時期は秋です。新そばになる直前、つまり夏はそばの端境期と言われ、そばの香りや
味が落ちると言われています。それほどそばの実はは良い香りがするのです。
特に国産そばのそば殻は、弾力に富み、劣化しにくいと言われています。
Pick up 02どうしてそば殻を枕に入れたの?
そば殻まくらは日本で考案されたと言われています。
もともと日本ではわらなどの草が枕の材料として使われていましたが、粒が小さく香りの良いそば殻の
寝心地は今までにないものでした。そのためそば殻まくらはたちまち全国に広まり、江戸時代には
枕売りという行商が日常的に通りを練り歩いていたほどです。
ただしそば殻まくらは天然素材ならではのデメリットもあります。虫がつきやすいこと、そば粉がしっかり
洗い流せないことなどです。そのため自作のそば殻枕はあまりおすすめできません。もちろん、今
売られているそば殻枕は安心です。
ちなみに、取り扱いが簡単なポリエチレンのチューブでそば殻まくらの寝心地を再現しようとしている
ものもありますが、やはり遠く及びません。
Pick up 03そば殻まくらの夏のメリットは
そば殻まくらの魅力はなんといっても清涼感です。
熱がこもりにくく、ひんやりした材質であるということが、湿度の高い日本の夏にはぴったりです。
沈み込みが少ないので、頭を動かしても高さがほとんど変わらないということもメリットです。
逆にそれが苦手だという人もいますが、綿やウレタンのように湿度による変形や硬さの変化がないので、
いつも一定の寝心地が確保されます。そば殻に一度なじんでしまうと、ずっと使い続けているという人が
たくさんいるのです。
そば殻まくらは干すと湿気が取れるので使い回しがきき、安価なので寝心地が変わったらすぐに
買い替えることも可能です。気楽に使える消耗品なので、夏だけそば殻枕を利用する人も。
寝苦しい夏の夜は、そば殻まくらをお一ついかがですか?
by komi