恵方巻はいつからあるの?
どうして縁起のいい方角、恵方を向いて食べるの?

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いつから恵方巻が食べられるようになったのでしょうか。そもそも恵方巻ってどういう意味があるのでしょう。
黙って食べないといけないのはどうして? その他、節分に食べるものには何があるでしょうか。

Pick up 01節分になると豆を撒き恵方巻を食べる理由は?

節分になると豆をまき、年の数だけ豆を食べ、玄関にはイワシの頭を刺した柊の枝。
節分は、お正月も過ぎ春の到着を待つ間のささやかな行事でしたが、近年は恵方巻を食べるイベント的な
日になりました。

お正月が終わると次は節分ということで、街には恵方巻のポスターでいっぱいになります。蟹やいくらなど
豪華な具を巻き込んだどっしりとした太巻きから、恵方を向いて食べる時に都合のよい小ぶりなものまで、
種類もたくさんあります。

でも昔は恵方巻なんて食べませんでしたよね。いつから恵方巻が食べられるようになったのでしょうか。
そもそも恵方巻ってどういう意味があるのでしょう。黙って食べないといけないのはどうして? その他、
節分に食べるものって、どんなものがあるのでしょう。調べてみました。

Pick up 02恵方巻の起源と所説についてのあれこれ

花街で縁起のよい遊びとして海苔巻きを食べた風習があったそうで、それが発祥という説が有力だそう。
戦国時代の習慣という説や、大阪船場の商人たちの風習という説もあり、起源や発祥は諸説ありますが
信憑性のあるものはないそうです。ちなみに戦後になり海苔を売るために販売業者が「節分海苔巻き」を
考案したという記録は残っているそうです。

発祥は不明でも、恵方巻が全国に広がったのには理由があります。コンビニエンスストアが売上が落ちる
1月、2月の新春に海苔巻きを販売するようになり、更に節分に縁起の良いものとして恵方巻を販売する
ようになったのです。
平成10年にセブンイレブンが「恵方巻」と名前のついた海苔巻きを最初に売り出しました。それ以前は、
「丸かぶり寿司」「節分の巻きずし」「幸運巻きずし」などの名称だったそうです。「恵方巻」は
ネーミングの良さから一気に全国に普及し、節分に食べる習慣になったのです。

コンビニが仕掛けた販売戦略だったとは驚きです。

Pick up 03恵方巻を食べるのは黙って?笑って?美味しいもの色々

それにしても、なぜ恵方を向いて黙って食べるのでしょう。

節分の夜にその年の恵方に向かって心の中で願い事を思いながら、太巻きを丸かじりするのが習わしと
されていますが、これもコンビニエンスストアの企画で、それらしく習慣として後付けしたもののようです。
目を閉じたり、笑いながら食べるという説もあり様々です。特にこうしなければいけないというものでもなさそう。
海苔巻きの具は七福神を連想する七つの具を巻くなどとも言われますが、これもお好みでいいようです。

鬼を追い出し福を迎える家庭の行事に、美味しい海苔巻きを食べるのはいいアイデアですね。他にも
節分そばや、節分ロールケーキなどというものもありますが、これも販売戦略でしょう。

ただし、豆をまく行事は室町時代の宮中にあり、江戸時代には庶民にも普及しました。柊鰯は平安時代の
土佐日記に最初の記録があります。

ちなみに2016年の節分は2月3日、恵方は南南東だそうです。鬼は外、福は内。
今年もいい年になりますように。

 

by kinari