夏の涼を取る、日本のうちわ

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暑くなってくると手放せないのが「うちわ」。毎年のように使っているけど、意外と「うちわ」のことは
知らないという人も多いのではないでしょうか。実用から観賞用まで、今も進化している日本独自の
うちわ文化をご紹介します!

Pick up 01日本独特の涼を取るアイテム、それが「うちわ」

日本ではメジャーなうちわですが、もちろんこれは日本独自のものです。海外で似たものといえば、
中性の貴婦人が優雅に持っているイメージの扇がそれに近いものになると思いますが、あちらは
基本的にアクセサリーで、涼もう!という明確なものではないようです。

日本ではショッピングセンターのノベルティとして配られたり、あまり高価なイメージがないうちわもあるので、
私たちにとっては身近なものですが、このうちわも突き詰めるととても美しい芸術品になったりします。
海外の人には和紙を美しく染めたデザインのうちわは素敵なおみやげになるようで、もらっても使わずに
絵画のように飾っている人もいるとか。

そんな素敵なうちわの世界、ちょっと歴史も見てみることにします。

Pick up 02昔から庶民生活の強い味方!うちわの使い方

うちわに似たものは古くからありましたが、今の丈とわしの形になって広く庶民に浸透したのは
江戸時代からです。手軽に風を起こすことのできるうちわは季節を問わず活躍しました。

まず炊事場です。火を起こす時に使ったり、ものを冷ますときにも使います。もう一つは入浴後などの
体のケアをするときです。ドライヤーなどもちろんなかった昔はうちわで髪を乾かすことが多かったようです。
他にも濡れたものを乾かしたり、あまり暑い日にはうちわを濡らして使用するなど、庶民の生活にうちわは
深く浸透していったのです。

明治ごろになると外国の方にもうちわの存在が知られ、その美しさから輸出されるようになりました。
もっとも、海外の人からすればうちわの機能性よりも和柄が大変貴重だったのですね。

Pick up 03進化した今のうちわ

うちわを持ち歩く女性が増えていくにつれ、江戸時代でもうちわにファッション性を求められることが
多くなってきました。色、柄、そして香りです。うちわを仰ぐとそよそよと香の香りがする、なんとも素敵です。
この技術は扇子などでもお馴染みですが、現代では色、柄はともかく、あまり香の香りがなじまない
シーンもあります。

シーンを問わずに今広く受け入れられやすいのはアロマの香りです。そこで今のうちわは
美しい和のデザインはそのままに、アロマの香りづけができるものがあります。夏の暑い時期に
うちわで扇ぐと、ふわっとアロマの香りが広がったら素敵ですね。

そして昔も今も、うちわ本来の機能である風を起こす、ということ、ここにもこだわりを見せています。
持ちやすく、力がいらない構造で、しかもデザインが美しい。
そんな現代のうちわを今年は堪能してみませんか。

 

by komi

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