一度は作ってみたい!入ってみたい!「かまくら」の魅力
かまくらは、雪をドーム型に積み上げて、中をくりぬいたものです。雪が降らない地域の人々にとって、
かまくらは幻想的で、あこがれのものですね。そんなかまくらの魅力に迫ってみましょう。
Pick up 01かまくらの元は、水神様をおまつりする行事
かまくらの語源は諸説あり、断定はできないようです。かまくらの原型はかまど型だったからという説、
鎌倉大明神をまつったからという説、神座(かみくら)がなまったという説などがあります。
現在は、雪をくりぬいたドームのことや、その中で甘酒や餅をいただくことをかまくらといいます。しかし、
元々かまくらというのは、東北地方の行事で、小正月(1月15日)に雪洞を作って祭壇を設け、水神様を
おまつりするものでした。火や水に感謝をささげ、農耕の繁栄を願うものだったのです。
その伝統は次第にすたれ、かまくらの崩落や、ろうそくの火による火事などがあったため、禁止された
時期もありました。今では、町おこしの一環として、観光用に復活している地域もあります。
Pick up 02簡単だけど重労働!かまくらの作り方
雪の少ない地方では、これから雪が降るかどうかわかりませんが、かまくらの作り方を見ていきましょう。
まず、きれいな雪を集めて積み上げていきます。たまに水をかけて、スコップでたたき、表面を滑らかに、
硬くしていきます。一晩おくと、凍ってさらに頑丈になります。全体に同じ長さの棒を刺して、中を掘って
いきます。棒が出てきたら掘るのをやめると、かまくらの厚さが均一になります。入口は小さくするのも、
崩落を防ぐコツです。
完成した後、中に入ると何だか落ち着きます。何人も入って、飲食できるほどのかまくらは、職人でないと
難しいですが、男性の手を借りれば、小さなものは作れます。
大きなかまくらを作る体力がない!という人は、ミニかまくらを作ってみてはいかがでしょうか。バケツに
雪を詰めてひっくりかえし、形を丸く整えたら、中を掘っていきます。たくさん作って、夜にろうそくを
灯すと、とても幻想的です。
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一つ一つ柄が違う、カラフルな手織りのマフラー
障害がある方たちが通う、むつみ工房で織られたマフラーです。首元を暖かく、華やかにしてくれます。
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バラの抽出成分で染めたコットンを使って作られたミトン
ミトンの上に防水手袋をすれば、防寒はバッチリ。手袋と袖の間から入る雪も防いでくれます。
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ネパールの女性が手編みしたニットキャップ
内側はフリース素材で暖かく、白いポンポンと雪の模様がキュート。かまくら作りが楽しくなりそうです。
Pick up 03かまくらの名所に行ってみよう!
雪なんて見たくもないと思っている豪雪地帯の人々も、意外とかまくらを作ることは少ないかもしれません。
行事としてのかまくらは、主に小正月に行われますが、秋田県横手市では、2月に雪まつりが開かれます。
たくさんのかまくらが作られ、子供たちがお餅や甘酒を提供してくれます。たくさんのミニかまくらには
火がともされ、とてもきれいです。
かまくらとは呼びませんが、新潟県中越地方では、「ほんやら洞」という、かまくらと同じような雪洞を作る
伝統があります。各地域でほんやら洞まつりが開かれます。
雪が降ると、都市では交通がマヒしたり、良くないこともあるのですが、「かまくら」って聞くと、ちょっと
ウキウキした気分になりませんか?
皆さんもぜひ、かまくらを作ったり、おまつりに行ったりしてみてくださいね。
by minato50