リニューアルオープンした小田原城で歴史と自然を感じよう

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小田原城は、神奈川県西部の小田原市にあります。10か月に及ぶ耐震工事と展示室の改修を終え、
2016年5月1日にリニューアルオープンしました。どんなところなのか詳しくみていきましょう。

Pick up 01小田原城の歴史

現在の小田原城天守閣は、創建当時の姿ではありません。昭和35年、江戸時代の模型や図をもとに、
鉄筋コンクリートで建てられました。門も次々と復元され、当時の姿を取り戻しつつあります。

小田原城は約100年にわたって北条氏の本拠地でした。1590年、豊臣秀吉に攻められ、城を明け渡し、
北条氏は滅亡しました。
江戸時代に城主は幾度か代わり、地震で倒壊もしましたが、稲葉氏が現在のような城郭を建築しました。
しかし明治時代に廃城となり、建物は解体されました。その後、御用邸が建設されましたが、関東大震災で
全壊してしまいました。
昭和に入って天守閣を建て直そうという機運が高まりました。復元に当たっては、市民が瓦を1枚ずつ
寄付する運動が行われました。

今でも、小田原城は市のシンボル的存在となっています。

Pick up 02小田原城を見学しよう

小田原城へは、馬出門から登城するのが正式なルートとなっています。小田原駅から行くと少し
遠回りになりますが、堀に架かる橋や、復元された数々の門を眺めながら歩くと、歴史を感じる事が
出来ます。

天守閣へ登るには階段しかなく、建物の中にもエレベーターはありません。小さな子どもや足の
不自由な方にはちょっとつらいかもしれません。
中は5層に分かれていて、時代ごとの展示があります。戦国時代の様子がパネルを使ってわかりやすく
説明されていたり、鎧兜等の美術工芸品が展示してあったりして、博物館のようです。

最上階には天守が再現され、展望台もあります。晴れた日には小田原市街と相模湾が一望出来ます。
城主の気分になって歩いてみましょう。

Pick up 03景観に配慮した周辺

小田原市は、天守閣を超える高さの建築物を制限しています。写真に写すとき、天守閣と高層ビルが
一緒に写っていたら台無しだからです。
以前は樹木が茂り、登城ルートから天守閣がよく見えませんでした。景観重視か自然保護かという
議論が繰り広げられましたが、結局何本かの木は伐採され、天守閣もよく見えるようになりました。

城址公園は、春は桜、つつじ、夏はあじさい、ハス等、四季折々の花が楽しめます。
まだ整備中の部分もあり、これからもっと往時の景観を取り戻していく事でしょう。

小田原は、他にも歴史的な見どころがいくつかあります。また、海の近くなので、周辺には
新鮮な魚介類を使った食事処もたくさんあります。ぜひ一度行ってみてはいかがでしょうか。

 

by minato50