「蛍の光」は別れの歌ではなかった!?
スコットランドの大晦日の過ごし方

> 「あした、あさって」記事一覧に戻る

「蛍の光」は、卒業式に歌われるイメージがあります。しかし元々はスコットランドの歌であり、
歌詞も別れを意味するものではありません。では、どんなときに歌うのでしょうか。

Pick up 01スコットランドの歌に日本語詞をつけた「蛍の光」

「蛍の光」の元となった歌、「Auld Lang Syne」の歌詞は、スコットランドの詩人であるロバート・バーンズによる
ものです。作曲については諸説ありますが、今はスコットランド民謡として知られています。
明治時代にアメリカから日本に伝わり、日本語の歌詞がつけられました。

「蛍の光」は、本当は4番まであります。でも、最後の方は軍国的な歌詞もあるので、今、主に歌われているのは
1、2番でしょう。

「開けてぞ今朝は別れゆく」とあることや、その曲調から、日本では別れの歌というイメージが定着しました。
しかし、原曲の歌詞は、旧友と再会し、酒を酌み交わすというものです。

Pick up 02大晦日、輪になって手をつないで歌う

スコットランドの国民的な歌として愛されている「Auld Lang Syne」は、あらゆる場面で歌われます。
その一つに大晦日があります。大晦日のことを、スコットランドではHogmanay(ホグマネイ)といいます。

新年を迎えるときに、人々が輪になって手をつなぎ、「Auld Lang Syne」を歌います。フォークダンスのように、
中心に集まったり離れたりもしますし、手を交差させてつなぐこともあります。家族や友人とも歌いますが、
知らない人とでも手をつなぐと、何だか楽しく、一体感が出て、心が通い合う気がします。

ですから、別れの歌というよりも、節目節目で歌うものといった方がいいかもしれません。

Pick up 03日本とは正反対、大騒ぎの新年

日本では、クリスマスは恋人や友人とパーティをし、新年は家族でゆったり過ごすイメージがあります。
もちろん、最近は派手なカウントダウンもありますが、除夜の鐘とともに、静かに新年を迎える人も多いでしょう。

一方で、海外ではクリスマスはお店も閉まり、家族で過ごします。そして、新年は大騒ぎをするのです。
スコットランドでは特に、クリスマスはカトリック的だということで、教会があまり盛大に祝うことを
奨励しなかったという歴史があるそうです。その代わりに、新年は火を使った派手なイベントが多いようです。
大都市では花火があがりますし、火の玉転がしや、船のレプリカを燃やす祭りなどが行われます。

国によって、風習はいろいろ違いますね。みなさんも、気になった国の大晦日について
調べてみてはいかがでしょうか。

 

by minato50