家事の人気アイテム
「重曹&セスキ炭酸ソーダ」をもっとよく知ろう

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重曹やセスキ炭酸ソーダは大人気のお掃除アイテムです。
その特長を知りより上手な使い方をマスターしましょう。

Pick up 01重曹とセスキ炭酸ソーダの違いって?

ナチュラルクリーニング志向の高まりによって話題になって久しい「重曹」と「セスキソ炭酸ソーダ」、
愛用している方も多いのではないでしょうか。低コストで環境にも人にも優しい、しかも汚れ落とし作用も
それなりに満足できるといいことづくしの重曹やセスキ炭酸ソーダ。

改めてそれぞれもつ特長を知り、上手に使い分けるためのテクニックをご紹介します。

重曹もセスキ炭酸ソーダも、弱アルカリ性です。油汚れや酸性の臭いに対しての消臭効果を発揮します。
一般的に重曹と呼ばれているものは化学的には「炭酸水素ナトリウム」といい、セスキ炭酸ソーダは
「セスキ炭酸ナトリウム」と呼びます。共に炭酸と水素とナトリウムで構成されているので、似た性質を
持っているものなのです。
汚れ落としには重曹よりセスキがすごい!等といわることも多いのですが、それぞれの強み、弱みが
あるので、その理解が使いこなし術のポイントになります。

Pick up 02重曹は「ごく弱いアルカリ性」・「水に溶けにくい」

重曹はごく弱いアルカリ性で、かつ水に溶けにくいという特長を持っています。ご存知の通り、キッチンの
油汚れには多少効果があります。汚れ落としとして使うときは水に溶けにくい性質を生かして
クレンザーとして使うのが重曹の特長を生かした使い方といえそうです。

鍋のこげ落としとして重曹は威力を発揮することはご存知の方も多いはず。セスキでもこげ落としは
可能ですが、よりすっきりキレイに仕上げるなら重曹が適しています。重曹のほうが加熱による分解が
起きる際に大量の泡(炭酸ガスと水でできている)が発生するために、こげを浮かせる力がより強いのです。

「洗濯のとき、洗剤代わりに重曹を使うと汚れ落ちが良くなる」という情報(よく見かけますよね)は
間違いではありませんが、重曹のpHは8.2。洗濯物の汚れ(主に酸性の皮脂汚れ)を
中和して落とすに少しアルカリの力が弱いということを知っておくと良いかもしれません。

一般的に、洗濯の汚れ落とし作用が期待できるpHは10前後といわれているため、重曹だけで洗濯
するのならばごく軽い汚れものには効果があるけれども、ひどい汚れはあまり得意でないと知って
おきましょう。また、水に溶けにくい性質であるということもお忘れなく。

排水管の詰まりや洗濯機故障の原因になりますので、重曹洗濯をする場合は溶けやすいぬるま湯を
使って洗うようにしましょう。

Pick up 03セスキ炭酸ソーダは「弱アルカリ性」・「非常に溶けやすい」

重曹よりよく落ちる、と近年人気急上昇のセスキ炭酸ソーダですがこちらはpH9.8の弱アルカリ性です。
重曹と比較すると油汚れ落とし作用としてはより強くなります。がんこな油汚れには重曹よりもセスキを
選ぶ方が洗剤としては効率がよいのです。
汚れ落としに使うときには水に非常に溶けやすいという性質を利用して、水溶液をスプレーして使ったり、
ひどい汚れにはつけおきにする利用法が適しています。重曹に比べてpHが高いので、大掃除などで
長時間使う場合、手荒れが気になる場合は手袋をして使いましょう。

水に溶けやすい性質は、洗濯に非常に向いています。水にサッと溶けるため詰まりを起こす心配がなく、
pH9.8の弱アルカリ性は酸性の皮脂汚れに良く作用します。ナチュラルクリーニングを実践するならば、
セスキの方が使い勝手がよいのです。洗濯洗剤を併せて使う場合も、セスキと混ぜて使う場合は少量で
済みますので洗剤代の節約にもなりますよ。

その他、重曹やセスキは消臭剤や入浴剤としての利用法も人気があり、単なるお掃除グッズにとどまらず
幅広く使われています。重曹とセスキはどちらも地球にやさしく、人間やペットにも無害なナチュラル家事の
定番品ですが、その特長や利用法によって選んだり、使い分けをするのがナチュラル家事の上級テクニックといえそうですね。

 

by こつぶっこ